弊社PRPの特徴

1. 十分な有効成分(血小板量)を確保

多血小板血漿(Platelet-rich plasma, 以下PRP)は、全血を遠心分離することで得られ、血小板や血漿だけでなく、白血球や赤血球も含まれます。調整方法は多岐にわたり、それらの違いによって、含まれる細胞種、細胞濃度、生理活性物質も異なります。弊社のPRPは、本邦で最もPRP療法を実施されている順天堂大学の齋田医師に製造法を監修していただき、これまでの臨床のご経験から最も治療効果を実感されている成分が含まれるPRPとなるような方法で製造します。

2. 全てのPRPの無菌試験を実施

PRPは患者自身の血液から作られるため、拒絶反応やアレルギーなどを起こす危険性はほぼありません。しかしながら、採血時の穿刺部位の消毒が不十分だと、血液内に菌が混入する可能性は否定できません。そこで弊社では、製造したPRPの一部を用いて全てのPRPの無菌試験を実施します。菌の存在が否定できたもののみを出荷するため、安全にお使いいただけます。

3. 凍結融解により成長因子(サイトカイン)が増加

弊社のPRPは凍結解凍後であることも特徴です。解凍によって血小板は活性化されることが報告されています(1)。弊社では凍結融解後のPRPをご提供しておりますが、一部のサイトカインの含有量が高く、鎮痛作用・炎症抑制作用も高いと考えられます。

弊社ASCsの特徴

1. 原料は1グラム以下の皮下脂肪のみ

従来、ASCsの原料となる脂肪組織は腹部等から吸引採取されてきましたが、適切な設備、熟練した術者、患者様の負担等、採取に係るコスト面や運用面に課題がありました。そこで弊社は少量の脂肪組織から効率的にASCsを培養するプロトコルの最適化に取り組み、腹部に微小切開 (直径約5~10mm) を加え、皮下脂肪組織を1グラム以下採取することで、その切除脂肪からASCsを単離、拡大培養する手法を確立しました。

2. 全てのASCsの細胞品質試験を実施

製造した全てのASCsは、無菌試験・エンドトキシン試験・マイコプラズマ否定試験・ウイルス否定試験を実施します。全ての試験は日本薬局方に準拠した試験であるため、安全性が確保されたASCsのみを出荷しています。

3. 臨床研究により安全性と妥当性を確認

弊社が製造したASCsの安全性と妥当性を検証することを目的とし、7名の変形性膝関節症患者に対して1,500万個のASCsを投与する臨床研究を実施しました。当該研究によって得られたデータをOMERACT-OARSIの評価基準(2)に準じて改善が見られた症例(レスポンダー)の割合を算出したところ、国内外で報告されたASCs療法のレスポンダーの割合とほぼ同等であることが明らかとなりました。また、ASCs療法を受けた患者には重篤な有害事象は認められませんでした。​

4. 技術革新により細胞製造コストを低減

細胞加工及び細胞輸送の技術革新を進め、これにより細胞製造費の低減に成功しています。これにより、患者さんにご負担いただく治療費もこれを反映することが可能になっています。


引用論文 

  1. Beitia et al. The effect of long-term cryopreservation on the properties and functionality of platelet-rich plasma. Int J Mol Sci. 26: 721, 2025.​
  2. Pham et al. OMERACT-OARSI initiative: Osteoarthritis research society international set of responder criteria for osteoarthritis clinical trials revisited. Osteoarthritis Cartilage. 12: 389-399, 2004.​