江東区・江戸川区・墨田区 3区合同 整形外科医会学術講演会を開催しました

2025年11月26日、東武ホテルレバント東京にて、江東区・江戸川区・墨田区の3区合同による整形外科医会学術講演会が開催されました。本会には会場参加42名、オンライン参加66名の計108名の先生方にご参加いただき、活発なご議論をいただきました。当日の講演内容をレポートとしてお届けいたします。


講演① 「スポーツ・膝関節の外傷・障害に対するPRP療法の新たな展開 ~勤務医と開業医の二視点から~」
順天堂東京江東高齢者医療センター 整形外科 助教 羽田 晋之介 先生

羽田先生からは、これまで数多くの症例をご経験される中での葛藤や、再生医療と出会った経緯を踏まえ、PRP療法の新たな可能性についてお話しいただきました。

研修医時代、指導医から「高度な医療だけでなく、離島など限られた環境でもできる治療が大切」と教わったことが、ご自身の治療方針の根幹となっているとのことです。

勤務医としての高度医療と、開業医として地域で提供できる治療。この二つを柔軟に切り替えながら、患者さんの満足度向上に努められている様子を、多くの症例を通じて具体的に解説いただきました。

本講演を通して、PRP療法の有効な活用方法や、今後さらに可能性が広がっていくことが示され、大変示唆に富む内容となりました。


講演② 「変形性関節症に対する自家脂肪幹細胞治療の基礎、臨床と開発」
東京大学大学院医学系研究科 整形外科 准教授 齋藤 琢 先生

齋藤先生からは、軟骨と滑膜の密接な関係性に着目した、基礎および臨床研究に基づくお話をいただきました。滑膜は「軟骨のご機嫌を取っている重要な存在」であると表現され、膝OAにおける関節環境の理解が治療の鍵であることを示されました。

ご自身が携わるクリニックでの症例をご紹介いただきながら、自家脂肪由来幹細胞(ASCs)治療は軽度~中等度の膝OAに特に有効である一方、重度の症例では効果が限定的であることなど、臨床的な見解をお示しいただきました。

また、実際の臨床データに基づき、治療による症状改善や効果の持続期間に関する知見についても詳しく解説いただきました。

さらに、再生医療をより患者さんにとって身近な治療選択肢とするため、今後は薬機法下で安全に提供できる医療として確立していくことを目指し、症例を重ねている現状についてもご紹介いただきました。


ご参加・ご協力への御礼

本講演会の開催にあたり、江東区医師会整形外科医会、墨田区医師会整形外科医会、江戸川区医師会整形外科医会の皆様には、多大なるご協力を賜りました。ここに深く御礼申し上げます。

今後もこのような講演会や説明会を継続して開催し、地域の整形外科医療の発展に貢献してまいります。今回ご都合がつかなかった先生方も、ぜひ今後の開催にご期待ください。

協賛・資料作成:株式会社Gaudi Clinical


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